オーストラリアで 山﨑 勲「ぽれーる号」乗船の報告 (Part2)

(2)Airlie Beach から Magnetic Isaland
 10月3日、谷村さんは朝発たれたので3人でバスに乗ってまたスーパーへ買出しに。ビールなど荷物が多いので帰りはタクシー。途中、Abel Point Marinaの電気屋さんに立ち寄り、関さんがウィンドラス用の太いケーブルを数本製作依頼し入手。僕はLEDのマストトップに付ける碇泊灯を購入。「バッテリーが消費するので夜中中碇泊灯を点灯しておくのはもったいないから、たいていは太陽電池で充電できるLEDのガーデンランプのみ使用している。航海中も航路をはるか離れれば航海灯、尾灯も消すことが多い。」と言っておられたのを思い出したからです。私の所属する志摩ヨットハーバーから最近サンフランシスコへ渡られた人が居ますが、その人は航海灯、尾灯なども外国製のLEDのものに交換していました。外国製はそれぞれの国のコーストガード認定品がありますが、日本の小型船舶認定品にはLEDのは無く、外国製は正式に搭載が認められないと、いうことで、対応が遅れていて不便です。

 

 10月4日朝、Airlie Beach を出て近くのAbel Point Marinaへ立ち寄り、燃料、水を補給。ここでドイツ人の友人のWalter Huehnが所有する65フィートのケッチ(スチール製40トン)が舫われているのを見つけました。仕事の都合で彼はシンガポール滞在中で、今回Airlie Beachにある彼の別荘に立ち寄れなかったのは残念!補給が終わってから11時にマリーナを出港しケアンズへ向けての航海に就く。関船長の方針はこの夜は夜間航海。南東からの弱い風の中、時々エンジンも使っての航海でした。私も夜中に数時間ワッチに就きました(そのつもりだったのですが、かなりの部分関船長が付き添ってくださいまして、いろいろ長距離航海について教えていただけました。風だけで4ノット以上出ればエンジンは使わない、エンジンをかけても1500rpmくらいで4.5ノットくらいで走るのを常としておられます。長距離を走るときは風がなくなっても吹くまで待っているべき。エンジンで走ると数日でタンクが空になるからどうにもならない。カナダへ向けて太平洋を渡ったときは1週間無風だったこともあるそうです。また、風がいいからといって速く走るのも問題、リギンに無理がかかってトラブルが起きる。カナダへ行くとき、調子よく走っていたらジブハリヤードが切れたり、ウィンドベーンが折れたりしたそう。縮帆してスピードを押さえるべき。1日100M(海里)が目安。追い風のコースを取るべきで、風に向かってクローズホールドのタックを繰り返すコースは長距離では決して取るべきではない。追い風ではローリングが激しくなりがちだが120度から受けるようにすると帆がローリングを抑えてくれる。スピード取締り用レーダーに近づくと警報が鳴る装置を車用に売っていて、船用に類似のものが無いかなあとかねがね思っていたら、関さんが持っておられました。C.A.R.D(Collision Avoidance Radar Detector)というもので、レーダー作動中の他船が近づくと警報が鳴ると共にその方向のランプが点灯します。夜間航海中これが鳴ったので見ると、遠くに明かりが見えました。米国から通信販売で買えるそうなので僕もそのうちに買います。もっと進んだものでAIFやDSCという、GPSと連動して自船の船名、位置を発信し、近くの本船の装置の画像に出るようなものもあるそうです。ぽれーる号は自船の位置確認に、最もポピュラーな米Garmin社の小型GPSプロッター(各海域の海図が入ったSDカードを買って挿入すると自船の位置が海図上に示される)が運転席に付いていて、普段はこれを使用。他にパソコンを2台お持ちで、これには全世界の海図が入ったC-Map社のDVD(120万円したそう)のデータが入っていて、これに別売り(数千円)のGPSアンテナをつなぐと、世界中どこに居ても自船の位置が確認でき航海できるようになっています。更にハンディーのGPS受信機をお持ちで冗長性は十分。紙の海図は、この海域だとグレートバリアーリーフ全体というように、大きな範囲をカバーするものは持っているが、詳細海図はきりがないので待てない、GPSプロッターと各訪問海域のクルージングガイドブックがあれば充分とのこと。グレートバリアーリーフ海域をカバーするAlan Lucas著“Cruising The Coral Coast”とWhitsunday詳細が分かる”Hundred Magic Miles”を使用しておられました。今年7月に私は壱岐、五島、長崎方面へKING BEE号で1ヶ月クルージングに行きましたが、その時五島で出合ったスイス人ヨット乗りが、「世界中のクルージングスポットは必ず英語のガイドブックがあるが日本だけはないので大変困る。水路協会発行の小型船舶用港湾案内の英訳版を是非出して欲しい。」と嘆いていました。

 10月5日夕、Airlie Beachから約100MのところにあるCape Bowling Greenと称する、低い砂州のような半島が北へ突き出したところへ到着。ガイドブックに泊地を示す錨マークがある半島西側へ回ると何隻かヨットがアンカリングしていました。浅いので、関船長は水深計を見ながら注意深く8の字を描いてからアンカー降ろせの指示。釣り糸を垂れると小型の魚が6-7匹釣れまして、橋本さんがから揚げをして下さいました。この夜は3人でカラオケ大会。関船長も橋本さんもお上手な上、沢山唄をご存知で羨ましい。

 10月6日朝6時抜錨。風が弱いので殆ど機走で15時ころMagnetic Islandの北側にあるHorse Shoe Bayに到着し、アンカリング。途中見たMagnetic Island の景色は、岩の上に今にも転げ落ちそうな丸石が乗っかっているのが各所に見られ、不思議でした。橋本さん曰く「Magnetic IslandじゃなくてMagic Islandじゃないか」。ゴムボートで上陸すると大きくはないがホテルや店、レストランなどが数件ずつあり、海水浴客用のシャワーもあったので、シャワーを浴びてビールを飲む。

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